BMW 740i (F01) オートマ修理
2020/06/04
BMW 740i(F01)、”パーキングからシフトが抜けない”という症状でご入庫されました。
テスターでエラーメモリーを確認してみると、各クラッチの滑りが入力されていました。
車を上げてみると、オートマからのATF漏れが酷く、ATFの量が足らずにオートマ内部のクラッチが焼けてしまったようです。
ATFの状態を確認してみると、真っ黒で焦げ臭い匂いもしていた為、漏れを治してATF交換だけをしても、
またトラブルになる可能性が高いと思われる為、オートマを降ろして分解修理する事になりました。
このタイプのオートマ(ZF製6HP21)は、ATF交換、フィルター(オイルパン一体型)交換をしただけでも、
¥10万以上の金額になってしまいます。
またトラブルが発生したらそれが無駄になってしまうので、今回の選択は懸命だと思います。
お客様の了解の上、オートマを外しました。
オートマを全て分解して修理します。
全てのガスケット、オイルシール、ピストンシールと、各クラッチを交換してZF社規定のクリアランス調整をして
組み立てます。
完成したオートマをテストベンチでテストしてから車輌に取り付けます。
オートマを外した時のボルト、ブラケットなどはすべてクリーニングして並べます。
その方が気持ちがいいですし、付け忘れも防げるのと、万が一ATF等の漏れが有った時には分かりやすいですよね。
オートマを取り付け後、エラーメモリーの消去、コンピューターに学習されたアダプションデーターの初期設定をして試運転をします。
そのあと、ATFの温度が40℃前後まで下がったらATFの量を調整して完成です。