ATFの役割とATFへの影響|ATFについての基礎知識|外車・輸入車のオートマミッション・パワーステアリングの修理(リビルト)専門

ATFの役割とATFへの影響

2013/08/28

ATFの役割は「潤滑・清浄・冷却・作動・防錆」

 ATFは一般的なギヤオイルと違って、多くの役割を果たしています。特に「作動油」として求められる機能がいくつかあり、更に一定の性能が求められます。  

【参考】「作動油」としてATFに求められる機能と性能
ATFの機能 要求性能
動力伝達機能 1.温度変化に対して粘度変化が小さい 2.泡立ちが少ない
摩擦調整機能 湿式クラッチに対し適度な摩擦係数を確保し、クラッチの発熱を抑制すると共に“滑り過ぎ”を防止する。
油圧機能 低温域においても十分な流動性を確保すると共に、泡立ちが少なく油圧コントロール機能を阻害しない。

 

 

日本はATFに“過酷”

 特に市街地での走行は“ストップ アンド ゴー”が頻繁に起こります(信号等による走行と停止の繰り返しが頻繁)。“ストップ アンド ゴー”が頻繁だとATの温度が高くなり、ATFにシビアな状態になりがちです。気温の寒暖差や高温多湿な気候条件も、ATFにとっては過酷な環境といえます。  

【参考】使用前後のATF比較 pic01

 左の2枚の写真は同じ種類のATFの使用前後の写真です。左側が7.5万km程度走行した後に抜いたATF、右側が新しいATFです。色が違っているのが分ります。左側の使用後のATFは、やや焼けたにおいがしていました。左側のATFは劣化(酸化)しており、性能も落ちてきています。劣化したATFは自然回復することはないので、このまま継続して使用すると酸化が進行し、要求性能を満たすことが出来なくなり、不具合を誘発する原因になり得ます。 また、酸化が進行すると、同じ走行条件であっても新油と比較して、油温が上昇しやすい傾向になります。油温上昇により、AT内部のラバーパーツが硬化し、そこから油圧漏れが発生してATの不具合につながる、ということもあります。